古典ギリシア語(the classic Greek)のアルファベットを,書き順を中心にご紹介したいと思います。
論理学をするにしても、倫理学をするにしても、アリストテレスの哲学の重要性を意識するようになりました。それに伴い、彼の原語である古典ギリシア語を使うことが多くなりました。
その補填として、古典ギリシア語のアルファベットの解説をしたいと思います。
- A, α(アルファ,アルプㇷァ)・・・A, a
- Β, β(ベータ)・・・B, b
- Γ, γ(ガンマ,ガッマ)・・・G, g
- Δ, δ(デルタ)・・・D, d
- Ε, ε(エプシーロン)・・・E, e
- Ζ, ζ(ゼータ)・・・Z, z
- Η, η(エータ)・・・Ē, ē
- Θ, θ(トㇷェータ,テータ)・・・Th, th
- Ι, ι(イオータ)・・・I, i
- Κ, κ(カッパ)・・・K, k
- Λ, λ(ラムダ)・・・L, l
- Μ, μ(ミュー)・・・M, m
- Ν, ν(ニュー)・・・N, n
- Ξ, ξ(クスィー)・・・X, x
- O, o(オミークロン)・・・O, o
- Π, π(ピー)・・・P, p
- Ρ, ρ(ルフォ―)・・・Rh, rh
- Σ, σ, ς(シーグマ)・・・S, s
- Τ, τ(タウ)・・・T, t
- Υ, υ(ユープシーロン)・・・Y, y
- Φ, φ(プㇷィー)・・・Ph, ph
- Χ, χ(クㇷィー)・・・Ch, ch
- Ψ, ψ(プㇲィー)・・・Ps, ps
- Ω, ω(オーメガ)・・・Ō, ō
有用な動画、記事として、以下を推奨します。
聖書の言語入門 筆順例
ScorpioMartianus How to write Greek letters | Tutorial in Ancient Greek! | Πῶς γράφεται τὰ Ἑλληνικὰ γράμματα
A, α(アルファ,アルプㇷァ)・・・A, a

書き順は絶対ではありません。
英語のA, a(エー)に相当するアルファベットです。ラテン文字化(ローマ字化)する時も、それになります。
慣例的な発音「アルファ」でいいのでしょうが,厳密にはローマ字化で言うとAlphaなのでアルプㇷァと読みます。
Aがアルファ(アルプㇷァ)の大文字,αがアルファ(アルプㇷァ)の小文字になります。
Β, β(ベータ)・・・B, b
書き順は絶対ではありません。
英語のB, b(ビー)に相当するアルファベットです。ラテン文字化(ローマ字化)する時も、それになります。
Bがベータの大文字,bがベータの小文字になります。読みはべ「ー」タと長母音で大丈夫です。
Γ, γ(ガンマ,ガッマ)・・・G, g
書き順は絶対ではありません。
ここで、エー,ビー,・・・と来たアルファベットの順番が崩れ、三番目は、英語のG, g(ジー)に相当するアルファベットになります。ラテン文字化(ローマ字化)する時も、それになります。
発音ですが、読みをローマ字化して表すとGammaで複子音(重子音)mmがあるので、ガッマが正しいと思われますが、慣例的にはガンマです。
Δ, δ(デルタ)・・・D, d
書き順は絶対ではありません。
再びエー,ビー,・・・と来たアルファベット順に戻ります。四番目は、英語のD, dに相当します。ラテン文字化(ローマ字化)する時も、それになります。
読みはデルタで大丈夫です。
Ε, ε(エプシーロン)・・・E, e
書き順は絶対ではありません。
五番目は、英語のE, eに相当します。ラテン文字化(ローマ字化)する時も、それになります。
読みはエプシーロンになります。
Ζ, ζ(ゼータ)・・・Z, z
小文字のゼータは
ξ(クㇲィー)と区別を付けにくいので
私は一番右のように書きます。
六番目はエフではなく、ゼータになります。英語のz, Z(ゼット)に相当します。
Η, η(エータ)・・・Ē, ē
書き順は絶対ではありません。
ジー(G, g)がガッマ(ガンマΓ, γ)で既に出ているのでその分を飛ばして、七番目は、エータになります。
但しローマ字(ラテン文字化)は、H, h(エイチ)にはなりません。Ē, ē(エー)です。
古典ギリシア語でエー(A, a)は、アルプㇷァ(アルファ)であることにも注意してください。
Θ, θ(トㇷェータ,テータ)・・・Th, th
はじめて英語(やラテン語)の1文字に
対応しないアルファベットが登場します。
八番目になると最早、英語(ラテン語)に相当する1文字がないアルファベットが登場します。
Ι, ι(イオータ)・・・I, i
これは簡単です。
英語のI, i(アイ)に当たります。
Κ, κ(カッパ)・・・K, k
小文字は英語(ラテン語)と異なります。
英語のK, k(ケー)に当たります。
Λ, λ(ラムダ)・・・L, l
書き順は絶対ではありません。
英語のL, l(エル)に当たります。読みはラムダです。
発音は後のΡ, ρ(ルフォ―)が/r/で、このラムダは/l/になります。日本時にはどちらもラ行なので、区別を付けにくいかも知れません。
Μ, μ(ミュー)・・・M, m
書き順は絶対ではありません。
英語のM, m(エム)に当たります。ローマ字化(ラテン文字化)はそれでいいですが、読みはニューです。
Ν, ν(ニュー)・・・N, n
書き順は絶対ではありません。
英語のN, n(エム)に当たります。ローマ字化(ラテン文字化)はそれでいいですが、読みはニューになります。
Ξ, ξ(クスィー)・・・X, x
大文字は漢数字の三でいいです。
この動画を見ればわかります。
特に小文字でゼータζと混ざるのが、このクスィーです。
英語のX, x(エックス)に相当しますが、読みはクㇲィーです。しかも、厄介なことに古典ギリシア語にはΧ, χ(クㇷィー)もあります。
O, o(オミークロン)・・・O, o
簡単です。
英語のO, o(オー)に当たります。ローマ字化(ラテン文字化)もそれでよいです。しかし、読みはオミークロンになります。
Π, π(ピー)・・・P, p
書き順は絶対ではありません。
非常に紛らわしいですが、ピーと読み、英語(ローマ字,ラテン文字)のP, pを与えられるのは、この奇怪な文字Π, πであり、次のΡ, ρ(ルフォ―)ではありません。
Ρ, ρ(ルフォ―)・・・Rh, rh
書き順は絶対ではありません。
英語のP, p(ピー)に当たりますが、読みはルフォ―になります。
ローマ字化(ラテン文字化)だと r ですが、発音も/r/であり(つまりred, farの/r/)、その意味でラムダの/l/の発音とは区別されます。
Σ, σ, ς(シーグマ)・・・S, s
語尾にある時のみσはςになる。
英語(ラテン語,ローマ字)のS, s(エス)に当たりますが、読みはシーグマになります。
Τ, τ(タウ)・・・T, t
書き順は絶対ではありません。
英語(ラテン語,ローマ字)のT, t(ティー)に当たりますが、読みはタウになります。
Υ, υ(ユープシーロン)・・・Y, y
小文字はv(ブイ)ではありません。
ヒュープシーロンという発音で説明されていることもあります。
ローマ字(ラテン文字)の当て字はY, y(ワイ)になります。
Φ, φ(プㇷィー)・・・Ph, ph
小文字は空集合の記号∅と
区別する必要があります。
論理学ではメタ変項の記号として重宝されます。
Χ, χ(クㇷィー)・・・Ch, ch
エックス(X, x)ではありません。
英語(ラテン語,ローマ字)のX, x(エックス)に相当するものはクㇲィー(Ξ, ξ)になります。
Ψ, ψ(プㇲィー)・・・Ps, ps
書き順は絶対ではありません。
論理学ではメタ変項の記号として重宝されます。
Ω, ω(オーメガ)・・・Ō, ō
実践的には大文字の跳ね上がっている所は
無視してよいと思います。
オミークロンとほとんど区別が付きませんが、こちら(オーメガ)は長母音(マクロンが付いた形)でローマ字(ラテン文字)に転写されます。



コメント(ディスカッション)